【池上本願寺の御会式に行ってみた・その4】射的屋さんで好きな男の子を待った思い出
- kinako152 .
- 2016年11月29日
- 読了時間: 2分

参道沿いには、屋台がぎゅうぎゅう詰めだった。
人混みの中を、缶ビール片手にポニョとぶらつく。
お祭りに行くたび、いつも気になるのは「本場大阪の味」の屋台だ。
キャベツいっぱいの大きなお好み焼きを、ジューっと焼いていて美味しそう。
こんなに狭い中、ちょっと行列ができていたりする。
どんなお祭りにもあるのに、珍しがってしまうのは射的屋さん。
見かけるたびに、「あ!射的だー!」とおおげさに喜んでしまう。
子どもの頃、射的屋さんはときめきスポットだった。
自分はやらない。やりにくる男の子を、うろうろしながら待つ。
地元のお祭りには、誰でも必ず遊びにくるのだ。
好きな男の子のプライベートショットを覗く大チャンスである。
でも、いくら地元のお祭りといったって、すごい人だかり。
そうそうばったりと会えはしないんだけど、諦められない。
神社の中には絶対にいるはずだし、男子なら射的ははずせないはずだ。
そんな私の思いも知らず、親はどんどん歩いて行ってしまう。
射的屋が、いつも出口付近だったのもよくない。
立ち止まって「わー見てるのおもしろーい」と演技する私に、「もう帰るよ!」と言う。
時々、お調子にのったお父さんがゲームをすることもあった。
心の中で万歳三唱である。でも、結局会えたことなんてない気がする。
お祭りの人混みには、そういう期待がいっぱいあった。
今でもみんなイライラせずに歩けるのは、思い出のおかげだと思う。
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