【写真集食堂「めぐたま」さんに行ってみた・その5】星野道夫さんの写真集で泣く
- kinako152 .
- 2016年9月11日
- 読了時間: 1分

「星野道夫 全仕事No.1 カリブーの旅」を見つけた。
星野道夫さんは、その日の朝、ラジオで知った写真家だ。
自然と動物の写真を撮り続けて、それがとても素晴らしいという。
ヒグマに襲われて亡くなったらしい。
友達だったのか、熱心な評論家なのか。
ラジオの中の人は、静かに喋っていた。
あんな写真を撮れる男が死んだ、ってことが悲しそうだった。
そしてそれは、出会った幸せを噛みしめている声でもあった。
あんな声を他人に出させるなんて、すごいと思う。
彼の胸には、星野さんの写真が突き刺さっているのだ。
没後20年たって、より深く食い込んでいるように聞こえる。
大学生の頃までは、私にも、手離せない感動があった。
この作品に出会ったから人生が変わった、と言えるものがあった。
でも、それを持ち続けるのはつらいから、なるべく思い出さないようにしている。
星野さんの撮ったカリブーの写真は、すごかった。
歩いたり、休んだり、赤ちゃんを産んだり、食べたり食べられたり。
茶色いカリブーの群れが、アラスカの大地を埋め尽くす。
「俺たちが見ているのは、1万年前と何も変わらない世界なのさ」
星野さんの言葉で、そう添えてあった。泣いた。
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