ルノワール展に行ってきた・その3「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの絵で思い出した盆踊り」
- kinako152 .
- 2016年8月6日
- 読了時間: 2分

国立新美術館でやっている、ルノワール展に行ってきた。
展示室の入り口で、音声案内の機械を借りられる。
550円かかるのだけど、これは借りて本当に良かった。
特別おもしろい話や、詳しい解説が聞けるというわけでもない。
じゃあ、なぜ借りて良かったのかというと、音楽である。
このルノワール展の主役は、「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」という絵だ。
畳1枚分はありそうな、大きな大きな絵。
ムーラン・ド・ラ・ギャレットは、当時大流行したダンスホールらしい。
そこに大勢の人が集まって、思い思いに踊っている。
ここでの解説には、後ろに小さくワルツが入っていたのである。
音の力はすごい。急にその絵の人々が動き出したように思える。
自分もその中で、むかし踊っていたような気がしてくる。
この絵の人々も、外で踊っていたからかもしれない。
私はワルツを聞きながら、故郷の盆踊りを思い出していたのだ。
浴衣を着て団扇を持って、近所の人たちと太鼓のまわりを踊ったこと。
知らない人とも踊ったし、友達とラムネも飲んで楽しかった。
ドレスやワルツとは全然ちがうけれど、私は懐かしさで胸がいっぱいになっていた。
ここに描かれた人たちも、時間がたってからこの絵を見たら、こんな気持ちになったんじゃないかと思う。
音楽と一緒に絵を見なかったら、こんな幸せな気持ちにはなれなかった。
風にそよいだ木の葉っぱの音まで、聞こえるような気がした。
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